『食農ブームはどこに向かう』シリーズ3 食農ブームはいつから、なぜ起きた?
人々の食や農に対する意識を掴み、新たな農業の可能性を追求する「食農ブームはどこに向かう」シリーズも、第3回を迎えました★ これまで、食農ブームの広まりや手軽に始められる“プチ農業”の実態を紹介してきましたが、今回はその「歴史」を遡ってみたいと思います。 食農ブームがいつから起きたのか、さらにはその理由、社会背景に迫ります! ■1950年代~ 戦後の公害問題...
View Article『有機農業をまるっと見る!!』シリーズ2 :欧米で有機農業が盛んな3つの理由
前回は、日本と世界の有機農業の現状をみてみました。 農地面積に占める有機栽培の割合を比較してみると、日本で有機JASを取得している農地は全体の0.2%。JASの認証は取得していないけれど農薬も化学肥料も使っていない、という農地を合わせても、わずか0.5%です。それに対して、EU全体では農地面積の8.5%、イタリアで15.2%、オーストリアに至っては25.3%に上ります。...
View Article『有機農業をまるっと見る!!』シリーズ3:「有機農業」「オーガニック」ってそもそもなに?
前回・前々回の記事では、世界と日本の有機農業の実態についてみてきました。 世界の中でも、日本は有機農業への取組みは後進的で、また生産側だけではなく、消費者側の意識も、有機農業の価値や意味への理解が乏しいことも見えてきました。 今回の記事では、改めて「有機農業」「オーガニック」ってなんなの?を整理していみます。 ■「オーガニック」「有機農産物」とは?...
View Article【ロシア発で世界の食糧が変わる】3~食糧急騰や国家破産。世界は革命前夜の渦中にある。~
前回の投稿では、ロシア・ウクライナ侵攻を機に、ロシアは食糧の輸出制限をかけている実態と、同様に、ウクライナも輸出できない状況について見てきました。 今回の投稿では、世界の食糧を握る2国の輸出が途絶えた今、世界がどうなっているのか?について状況を見ていきたいと思います。 輸出されずに、滞留する膨大な数のコンテナ。画像はこちらからお借りしました。 ■世界の食糧価格は過去最高に/肥料は前年の2倍...
View Articleコラム|ミニトマトの食べ比べ!甘さには〇〇が関係している!?
梅雨が明け、いよいよ夏本番。 夏の野菜と言えば「トマト」!ということで、前回のレタスの食べ比べに続いて、今回はミニトマトの食べ比べを実施しました☆ 今回はこちらの5種類! スーパーで購入したものを2種類、直売所で購入したものを3種類用意してみました。 いざ食べ比べ! 見た目は大きな違いはありませんが、食べるなり「DとEはスーパーのやな。味が全然違う!」と一瞬で見抜かれてしまいました(^_^;)...
View Article【ロシア発で世界の食糧が変わる】4~小麦の価格高騰は世界で革命を起こしてきた~
これまでの記事でもロシアやウクライナが世界有数の食糧輸出国であることをお伝えしてきました。 ロシアは世界最大の小麦輸出国であり、ウクライナは世界で5番目に小麦を輸出している国です。 この2つの国だけで世界の3割近くの小麦を供給しており、ロシアによるウクライナ侵攻にともなう輸出停止、各国の経済制裁による輸入制限は世界の食糧事情に大きな影響を与えます。 ・ウクライナとロシアの世界における輸出量...
View Article『有機農業をまるっと見る!!』シリーズ4:持続可能な農業とは?~植物の誕生からその生命原理を探る
1840年代、初めてヨーロッパ人がオーストラリアに入植した際。そこは、どこもかしこも草花に覆われていた。37度を超え、全く雨の降らない夏に、一面に植物が繁殖していた。しかし近代農業が普及して以降、土は枯れ、今その場所は砂漠になっている。...
View Article『食農ブームはどこに向かう』シリーズ5 若者の農業・仕事に対する意識の変化
前回は、昔の農業と今の食農ブームの違いを見てきました。農業に興味を持つ若者が増えたり、家庭菜園の契約数が伸びていますが、この潮流はどこに向かっていくのでしょうか。 本当の意味での「農の再生」には何が必要なのか。シリーズ5では、就農の実態・若者の仕事に対する意識から、これからの農業のあり方を深めてみたいと思います。 ■新規就農者は増えているけど、実態は?...
View Article【ロシア発で世界の食糧が変わる】5~世界最大の小麦輸出国にのし上がったロシアの農業戦略~
これまでの投稿では、今回のロシア・ウクライナ侵攻による食糧危機・国家破産の実態について詳しく見てきました。これからの投稿では、このような世界の食糧事情に多大な影響を与えている当事者であるロシアに焦点を絞り、農業政策の変遷・考え方を読み解くとともに、彼らは今後どのような構想を描いているのかを予測していきたいと思います。 画像は、こちらからお借りしました。 ■100年前のロシア帝国からソ連時代の農業政策...
View Article『有機農業をまるっと見る!!』シリーズ5:持続可能な農業とは?~有機農業の本質は「土作り」
土壌は作物の根が生活する場ですから、空気も水も必要で、土である個体と、空気である気体と、水である液体から出来ています。これを「個相」「気相」「液相」と呼びますが、個相50%、気相と液相が25%という割合の土壌が理想だと言われています。 このバランスを保つためには、土壌の「団粒化」が必要です。...
View Article『食農ブームはどこに向かう』シリーズ6 「おてつたび」は、なぜ成功したか?
前回の記事で今の若い人の新しい就労意識として、仕事を「楽しく働きたい」と求めている人が増えているというくだりがありました。仕事は辛いもの、苦役、だから頑張る、だから報酬が得られるというのがこれまでの常識でしたが、それを根底から変える流れです。コロナ禍後の一過性の意識でしょうか? あるいはこんな意識も見えてきています。...
View Article【ロシア発で世界の食糧が変わる】6~ロシアにおける国防政策は農業政策と一体だった~
前回の記事でも紹介したように、1992年のソビエト連邦解体以降にロシアにおける農業は大きく転換してきました。 今回は、2000年にプーチンが大統領に赴任して以降、ロシアはどのような政策を展開して農業や畜産業は転換させ、世界でも有数農食糧輸出国にまで上り詰めてきたのかを見ていきたいと思います。 ◯ソビエト連邦解体直後のロシア 画像はこちらからお借りしました。...
View Article『有機農業をまるっと見る!!』シリーズ5:持続可能な農業とは?~植物の共生ネットワークを破壊する近代農法と有機農業の可能性
前回の記事では、無機物だらけであった地上に、バクテリアと植物が有機物を作り出し、すなわち「土(鉱物の粒である砂に、有機物が混ざったもの)」を作り出していった過程を見てきました。植物は、バクテリアたちがわずかに作り上げた有機物の循環ネットワークを家族度的に拡大し、自らの生きる場を自分たちで拡大していったのでした。...
View Article『食農ブームはどこに向かう』シリーズ6 改めて”農業に必要な能力”とは
「食農ブームはどこに向かう?」シリーズでは、 食農ブームって何? 家庭菜園や貸し農園の実態 食農ブームはいつから、なぜ起きた? 昔の農家と今の農ブーム何が違う? 若者の農業・仕事に対する意識の変化 「おてつだび」は、なぜ成功したのか? を扱ってきましたが、今回は生産者側の視点から”農業に必要な能力”とは何か?を考えてみます。 誰にでもできるのが農業...
View Article【ロシア発で世界の食糧が変わる】7~世界の勢力図の転換。ロシア・中国・BRICSが新たな経済圏を作り出しつつある~
前回までの投稿では、ロシアは、もともと食糧輸入国で脆弱でしたが、2000年代のプーチン勢力になって以降、国内農業の保護と、企業に大規模投資によって、わずか20年間で、世界を代表する農業大国へと成長を遂げました。この並大抵では実現できないような大改革を遂げたロシアですが、その背後には、世界的な勢力争いの中で、制覇国としての実現するための大きな布石だったと思われます。...
View Article【ロシア発で世界の食糧が変わる】7~ロシア。中国をはじめとして新興勢力は世界の支配構造、脆弱なシステムを解体し、新たなシステムを構築しようとしている~
ロシアによるウクライナ侵攻を契機とした食糧危機により、食糧政策に力を入れてきた「新興勢力(ロシア、中国、をはじめとしたBRICs)」が世界の主導権を握っていこうとしています。 ※画像はこちらからお借りしました...
View Article『食農ブームはどこに向かう』シリーズ7 生き抜く力も担い手育成も実現!子どもの頃から農に触れ合う可能性
本シリーズも残り2記事となりました。 前回は「農業に必要な能力とは?」というテーマで、 >人類が本来持っている人類の人類たる能力を再生し、さらにはどんな仕事にも通用する共認形成力を身につけるのに、農業は最適な職業だと言えます。< というお話がありました。 この視点は、子どもたちの人材育成・教育においても、重要なポイントではないでしょうか。...
View Article新しい「農」のかたち~この1年の追求成果:農を追求することで人類課題のすべてを押さえられる
この1年間で追求してきた当ブログ。この先の追求テーマの設定に向けて一旦ダイジェストにしてみます。 【 】でテーマをくくっていますのでそこのキーワードを並べてみます。農ブログは多彩なジャンルにまたがるテーマを扱っており、まさに農を追求すれば現在の人類的課題の全てが押さえられるといっても過言ではないと思っています。...
View Article『食農ブームはどこに向かう』追求の足跡~どこへ向かうか
シリーズ食農ブームは今回で最終回になります。 まずこのシリーズでの追求の足跡をダイジェストで入れておきます。 最初は軽い気持ちで始めたこのシリーズでしたが、結構いろいろと新しい動きについて発見できました。 最後にそれでいったい「どこへ向かうのか」をシリーズを通して考えてみました。 シリーズ「食農ブームはどこに向かう?」プロローグ...
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